1998年9月13日(日)


昨日出来上がるはずだったポジの現像を取りに行ったら、「現像所が休みに入ったので月曜です」とか言われてしまった。そんなん、金曜日に出した時点で分かるでしょ〜。わざわざ取りに行ってこれだもん。でもここで怒ってはいけないのだ。「しょうがないなあ、あっはっは」とやるのが一般的であるようなのだ。目くじら立てると、「変な人」ということになってしまう。
北海道って、商売が結構というか相当テキトーである。○○日に工事に来るとか言っておいて来なかったり、自分の店の取り扱い商品知らなかったり、値札付いてない商品の値段調べないで売ってたり。特に約束は余り守られないようだ。移住組の人たちが良く言う事に、「口約束はいかん。必ず紙に書いて残せ」というのがあるのだが、成る程そうかもしれないなあ、と最近つくづく感じる。


もっとも、このテキトーさは裏を返せば大らかさに繋がっている事も疑いようのない事実であって、一概に否定はできない。大らかだが適当な社会・不寛容だが確実な社会、どちらが良いのか結論は出ないだろうし、多分に好みの問題でもあるだろう。しかし北海道についてのみ言えばこの社会性は風土に良く合ってるように思えるし、そうすると移住してきた人間も、変に「紙で約束」なんてしないで、口約束が守られなかったら「あっはっは」で済ませるのが長い目で見れば案外正しい道なのかもしれないなあ、とも思う。


んで結局、オマエはどっちがいいのよ、という事になるのだが、私は元々が東京の生まれであるので、やはり物事、特に商売ごとはキッチリしていた方が気持ちいい。しかし自分の性格を良く考えると北海道流もそんなに肌に合わない訳でもない。要するに物事の優先順位が違うだけだと考えて、自分でも物事、例えば工事日程とか約束とかに優先順位と猶予期間さえ付けられれば、テキトーでもなんとかなるだろう、というありふれた結論になるのである。


まあ個人的な事柄はテキトーでもいいかもしれないが、やはり北海道は日本の一部なのであるし、本州と商売していかなければ成り立って行かないのだから、企業はもう少し態度を改めないと不景気はまだまだ続くだろう。政治や金融のせいにしてはいけない。勿論政治が悪くないとは口が裂けても言わないが、元々役に立ってないものに今更文句言っても仕方ないのではなかろうか。十勝から農林大臣が出たからといって、あんなにお祭り騒ぎしてるようじゃあ今後も危ういというもんである。いいかげん政治家に頼るの止めようよ、ねえ。


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鹿川 伊知郎(Ichiro Shikagawa <shikapon@jiru.com>)
Julius Guilbert Trading Co.
Memuro, Hokkaido, JAPAN
Last Modified : Sep 13, 1998