1998年7月8日(水)


今日は、部落の日帰り旅行だった。
芽室町は、市街地区と農村地区に分かれていて、うちんちのある日進部落は農村地区に所属している。本州では部落という単語は同和問題と直結しているが、北海道では単なる集落程度の意味である。日進部落は10世帯ちょっとの小さな寄り合いだが、連帯と解放が絶妙にバランスしている、良い意味で人間的なところだ。もう少し簡単に言うと、仲は良いが閉鎖的ではないということ。以前ここに住んでいて、この住居を紹介してくれた方によると、十勝でもここまでなごやかな部落は珍しいそうである。実際われわれ夫婦も見た目はちょっと怪しくて、部屋の中は電線だらけだし、最初は「某真理教」が来た、とか噂されたらしいのだが、今では既に受け入れてもらっていると思う。今から親身に冬の心配もしてもらってしまっているし、色々頂きものもあるしで、なんだか申し訳ないくらいである。


で、春の花見(とは言ってもこちらでは5月である)、春の農村運動会(これは6月である)に続いて、今月は旅行である。今年の目的地は旭岳。しかし大雨でロープウェイが運休になり現地まで行ったのに引き返す羽目になった。仕方ないので美瑛やら富良野やらグルグル回ったのだが、ラベンダーの真っ盛りであるこの時期、どこも観光客で満杯である。観光バスで道路が渋滞しているのである。大雨と強風にさらされながら人間を見物しに行ったようなもので、非常に疲れた一日であった。


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鹿川 伊知郎(Ichiro Shikagawa <shikapon@jiru.com>)
Julius Guilbert Trading Co.
Memuro, Hokkaido, JAPAN
Last Modified : Jul 9, 1998